2018年7月18日

投資の四季(2018年6月)

こちらにアップデートしております。

金利上昇局面での長短金利差縮小のフェーズ(夏)にいるのが現状です。しかし、前回(2017年12月掲載)に比べて、長短金利差がさらに縮小してきています。

ドルの短期金利引き上げに伴い、アメリカドルの流動性に依存する新興国において、季節の変わり目に移行する国々が出てきています。北米経済への依存度の高い南米や、ドルペッグ制を採用している香港などの金融市場は下方トレンドへの転換点にあると考えられます。

また、アメリカ国内での影響として、金融機関にとって、比較的安全なキャリートレード(短期借り入れで長期国債に投資する手法)が難しくなってきている状況が醸成されてきています。そのために、国債の代わりにエージェンシー債や社債や株式などのクレジットリスクなど、代替リスクをとる方向が拡大してきています。

アメリカ発の資本コスト上昇が、ドルの流動性巻き上げに弱いこうした新興国での景気後退や、国債投資をさけて不慣れな新しいリスクを国内投資でとる米国金融機関に波及していく過程にあるといえましょう。秋に突入する長短金利差の逆転状況の到来まで、こうしたポジティブ・フィードバック効果(負のスパイライル)の蓄積という「膿」が国際金融市場に溜まっていく状況を私たちは目撃していることが言えましょう。

景気の四季

Tadashi Tsukaguchi Official MAIL MAGAZINE